index top 本宮の構造
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注:ここに記載された内容は、空亡著である小説『欲望の守護神』のための設定資料です。
すべてはフィクションであり、実在の個人・団体等にはいっさい関係ありません。
舞殿アイコン 舞殿
舞殿
〈撮影:古瀬和馬〉
 桁行三間で三丈〈9m〉、梁行四間で四丈〈12m〉、高さは三丈〈9m〉、南側に床と続く二丈ほどの舞台をもつ。掘立で、屋根は檜皮葺の入母屋造、平入、床は板敷。素木造だが金銅金物が打たれ、壁はなく吹抜きで周囲に高欄をめぐらせる。拝殿より小さいが、小屋組が短いため背が高く大きくみえる。床はやや高めで、下は隠蔽してあるのだが、これは土地への敬意ではなく舞台装置の設置場所〈いわゆる奈落〉を確保するためのようだ。
 全体の構造として、当初は母屋のまわりに庇という三間四面の建物だったと思われる。それが舞をみせるという観点から、前面の屋根がなくなり、母屋後方の柱が消えたのだろう。このような改築は舞殿として歴史的に例がなく、ごく近年におけるものと推測される。公開される儀式がもっとも多く、一般にも馴染み深い建物である。

――「神社としての日蛇」著者:今村忠彦

>日蛇の見解