index top 本宮の構造
無断転載禁止。Reproduction Prohibited.
注:ここに記載された内容は、空亡著である小説『欲望の守護神』のための設定資料です。
すべてはフィクションであり、実在の個人・団体等にはいっさい関係ありません。
双神池アイコン 双神池


 初めは、小さな泉だった。日蛇が山に居を求めたころで、水が確保されることは最も重要だった。そこで、捜しあて神に捧げられた泉、という意味合いで、捜神泉と呼ばれた。やがて人の増加とともに水の需要もふえ、山頂近くで発見された数カ所の湧き水を、この泉に引き集めることになる。その後、周囲の木を切り過ぎたことで崖崩れが発生。泉ははるか下方に崩れ落ちて潰れ、巨大な窪地ができて、そこに引いてきた水が溜まるようになった。それが現在のものとほぼ同規模の、捜神池である。
 双神と改名したのは、近代になってから。神の不在が長くつづいた時代に、“捜神”という文字が“神を捜している”ようで不遜だ、とする意見があり、音だけが残される。しかし、それだけでは馴染みにくかろう、という配慮から、当時の榊茂が祭を脚色。もともと暗示されている神と媒介者と榊茂の三人に、双神と賢者という名目を割りふり、伝説を付け加えた。



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